ユーロ圏リセッション確率が60%にまで上昇
天然ガス供給削減でドイツは7-9月に成長停滞も
ユーロ圏のリセッション(景気後退)リスクが2020年11月以降で最も高いとの現状認識が、ブルームバーグのエコノミスト調査で示された。エネルギー不足が既に記録的な物価上昇ペースをさらに押し上げる恐れがある。
今月5-11日に実施した調査の結果によれば、ユーロ圏が1年以内に2四半期連続のマイナス成長に陥る確率はロシアのウクライナ侵攻前は20%、前回調査では45%だったが、今回は60%に上昇した。
ユーロ圏最大の経済大国で、ロシア産天然ガス供給削減の影響を最も受ける国の一つであるドイツは、早ければ今年7-9月(第3四半期)から成長停滞に見舞われる可能性が高い。
2022年のインフレ率は欧州中央銀行(ECB)の物価目標の約4倍となる平均約8%に達した後、来年は4%に鈍化し、24年には目標の2%に落ち着くとエコノミストらは見込む。
ECBの金利政策については、7月に続き9月も0.5ポイントの利上げを決定し、中銀預金金利は年内に1%に引き上げられた後、来年3月の利上げ幅は0.25ポイントになると予想した。
原題:Economists Say a Euro-Zone Recession Is Now More Likely Than Not(抜粋)
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著者:Carolynn Look、市倉はるみ
出典:東洋経済新聞