EU、SWIFTからロシア7銀行を排除 米通信社報道
【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)は1日、ロシアの複数の銀行を国際的な資金決済網から排除することを決めた。ブルームバーグ通信によると、同国2位のVTBバンクなど7行が対象。エネルギー調達に影響が出ないよう最大手のズベルバンクとエネルギー部門に強いガスプロムバンクは制裁対象から外すという。
ブルームバーグ通信によると、SWIFTから排除されるのはVTBバンクのほか、VEBバンク、バンクロシア、オトクリティ銀行、ノビコムバンク、プロムスビャジバンク、ソブコムバンクになる。制裁対象の銀行を世界の1万超の金融機関が送金情報をやり取りする国際銀行間通信協会(SWIFT)のネットワークから遮断する。
SWIFTから排除する追加制裁は米欧カナダの6カ国とEUが2月26日に打ち出し、具体的な対象が焦点になっていた。ロシアによるウクライナ侵攻以降、米欧日は段階的に経済・金融制裁を強めてきた。米国はズベルバンクなど主要5行、日本はVEBバンクなど中堅3行を対象に取引停止などの制裁を科している。
EU議長国のフランス政府がツイッターで、1日の大使級会合で「国際的なパートナーと協調し、ロシアの複数の銀行をSWIFTから切り離す制裁」を決めたと明らかにした。近く詳細を記した官報を公表して発動する。
出典:日本経済新聞