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ニューホライズン・コロナ不振企業の債権買い取り

はじめに

国内投資ファンドのニューホライズンキャピタル(東京都港区)は2021年中に金融機関からの不良債権を買い取って対象企業の再建を支援していくファンドを設立していきます。新型コロナウイルスの影響で過剰債務の企業が増えて地方銀行などで不良債権の増加が見込まれます。不良債権処理のニーズが高まって関連ビジネスが広がりそうです。

不良債権投資を専門とするファンドは1990年代後半から2000年代前半までの動きが活発もその後は下火になっていました。ニューホライズンは不良債権のファンドを運営している新会社のポストコロナリカバリーを2月に設立しました。地銀を中心にして200億円から300億円を募ってファンドを立ち上げます。

債権を時価で買い取る

地銀などから経営不振企業向けの債権を時価で買い取っていきます。買い取り額は簿価で1000億円規模を見込んでいます。企業に余剰財産や非中核企業の売却を促すほかに、収益力改善を支援していきます。債権の元の保有者である銀行が借り換えに応じるケースも想定しています。

コロナのための融資を受けることで債務超過の企業が増えています。このような企業は銀行から追加融資を得にくく新たな成長投資にも踏み出しにくいです。このため経営不振企業向けの債権を銀行からいったん切り離す必要が出てきます。銀行にとっては不良債権を売却することで一部資金を回収できるほかに、税務上のメリットを得ることができる可能性が高いです。

ニューホライズン社

ニューホライズンは2002年設立の独立系ファンドの運営会社であるフェニックスキャピタルを前身としています。三菱自動車や東急建設などの経営再建に関わってきました。2002年には大手銀行の不良債権を目的に、東京三菱銀行や三井住友銀行と共同で「日本リバイバル・ファンド」を設立しました。

不良債権ビジネスへの参入が相次ぐ

コロナ下での不良債権ビジネスへの参入が相次いでいます。アメリカの投資ファンド・コールバーグ・クラビスロバーツ傘下のノンバンク大手であるペッパーグループは日本国内で不良債権を対象とする投資事業に参入をしました。サービサーという国内の債権回収会社を買収します。同社を通して外資系のファンドなどからの回収業務などを受託します。

参考資料・出典
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGC1349J0T10C21A1000000

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