タイ航空・債務削減不調に裁判所に更生案・事業資金確保のメド立たず
はじめに
経営破綻したタイ国際航空は2021年3月2日にタイ中央破産裁判所に更生計画案を提出しました。総額4100億バーツに上る債務は削減せずに債権者に返済猶予を求めています。今後2年間で500億バーツが必要な事業資金の確保はめどが立っています。再建への道のりは不透明です。
債権者集会で同意を得ていく上で
更生計画案は5月に予定する債権者集会で同意に得た上で6・7月に裁判所の承認を目指していきます。更生計画案の提出前に債権者と債務再編交渉を進めるも不調に終わった模様といえます。事業資金の調達は政府と民間を含めて様々な選択肢を検討していきます。
各種のリストラを行う
収支の改善に向けてのリストラを実行していきます。20年末の時点で21000名の従業員に早期退職制度の活用を通して、22年までに3割程度の社員を減らしていきます。14000名から15000名に減らしていきます。2020年に人員削減を進めていて19年末に5割減となります。
保有機材は2025年までに現在の2割減の86機に減らしていきます。機種数は13から5までを減らして整備費を圧縮していきます。航空機のリース料の減額を求めていきます。路線数は2019年の83から2025年までに安定的な経営体質を築きたい考えです。
過去最悪の赤字
タイ航空の2020年12月期の連結決算は最終損益が過去最悪の1411億バーツの赤字に陥って、債務超過額は1286億バーツに膨らんでいきます。タイ証券取引所はタイ航空の取引を停止。8日までに上場廃止にするかどうかを決める方針でいます。
参考資料・出典 日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS025IO0S1A300C2000000/