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海航集団に対して債権者が裁判所に再建型の倒産申し立て

はじめに

中国の複合企業である海航集団は2021年1月29日、債権者が裁判所に対して、海航集団の倒産の手続きを申し立てたと発表しました。航空産業がメインの海航集団は海外企業への出資や海外企業の買収などで急成長をするも、巨額の債務や香港のデモなどで経営が悪化して地方の政府が再建に関与するという体制も決まっていました。

すぐには清算せずに一定の管理下で再生

海航集団は本拠地とする海南省の高等裁判所から債権者の申し立てた手続きについての通知書を受け取っています。会社をすぐには清算せずに一定の管理下で事業を継続して債務を返済していく手続きとなっています。今後は裁判所のもとで海航集団と債権者とが協議して裁判所が審議して実施をしていくかどうかの判断をしていきます。

これに対して海航集団は「債務の処理を積極的に進めていく。債権者の権利を守り、円滑な企業活動を維持していく」とコメント。

海航集団とは

海航集団は傘下に中国の準大手航空会社の海南航空などを抱えている複合企業となっています。2010年代にドイツの銀行やアメリカのホテル大手に出資して事業規模を急速に拡大しています。ただ17年に中国当局が金融システムへの悪影響を懸念して海外事業を積極展開してきた企業の監督を強化。そうしていくことで借り入れに頼ったビジネスモデルが大きく行き詰まりを見せてしまいました。

またメインの航空事業は香港の大規模デモや新型コロナウイルスの影響で客数が激減。自力での再建が難しくなりました。2020年2月には海南省の政府が海航集団の経営再建に関わっていくことがきまりました。21年1月下旬に資産や債務の調査も終了。そこからリスク処理のコンセプトが決まったと明かしています。

資産の売却も進める

今後は資産の売却を加速させていきます。既に航空機の調達として予定していた資金を運転資金に充てていくという計画も打ち出されています。今後は主力の航空産業にもメスが入りそうです。しばらくは苦境を抜け出せない状況が続きそうです。

参考資料・出典
日本経済新聞:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM29AWA0Z20C21A1000000/

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